Special load test -Windows 2000 and MSX -

 MSXとWindowsマシンを使っている方も多いと思いますが、そんな人にとって、Windows NTの流れを汲むWindows 2000は、安定性や、将来Windowsを2000系列で統一するというMicrosoftのOS戦略から、気にしている人が多いのではないでしょうか。
 一方、MSXユーザーにとっては、Windows 2000でMSXエミュレータや、クロス開発環境が動くかどうかということが気になると思います。
 そこで、雑誌配布のWindows 2000 Professionalを利用して、これらのMSXに関するソフトの動作テストをしてみました。

MSXエミュレータ

 MSXエミュレータは、DOS上で動くものは、グラフィックや、サウンドにハードウェアを直接叩くことが多いので、動作しない可能性が大きいと思います。
 実際の動作結果についてまとめてみました。

エミュレータ名結果
fMSX-MSDOS動作、サウンドはPCスピーカーで確認。(サウンド回りの当方の環境が怪しいため、サウンドカード経由は未確認だが、Windows98のWDMドライバの結果から推測すると、うまく鳴らない可能性が強い)
fMSX98/ATオープニングメッセージも出ないで起動せず。
BRMSXオープニングメッセージも出ないで起動せず。
fMSX FANVersion 1.10では、BASICの画面までは行ったが、キー入力できず。
Version 1.21は動作。
RuMSX動作は問題なく、ダイアログもWindows2000の新しいものになっていて、相性よし。
fMSX for Windows徳山版ウインドウモードでは、WinGがないため、動作せず。フルスクリーンなら動作。
XfMSXMSXの起動画面にも行かずハングアップして、動作しない。
Windows98でも動作が不安定だから、XfMSXの問題と思われる。

 この結果からも分かるように、Windows 2000では、ハードを直接叩くDOS上で動作するエミュレータは動作しないことが多く、唯一動作したfMSX-MSDOSにしても、サウンドカードのドライバの関係から実力を発揮しきれないことが分かりました。
 サウンドの鳴らないfMSX-MSDOSなら、CPUパワーの問題を除けば、RuMSXと機能的にはそう変わらず、敢えて使う意義が見出せないのではないでしょうか。
 この結果から考えるに、今後出るMSXエミュレータは、Windows 2000のことを考慮して、Windows上で動作するものが主流になるのではないでしょうか。
 公式MSXエミュレータの開発にあたっては、市場性の観点から、今後主流となるプラットフォームに気を使った開発が求められる所です。

 ついでに、ディスクイメージの製作環境として、拙作のPhyLoCPもテストしましたが、こちらの方も、DOCのシステムコールを利用したディスクアクセスとBIOSによるディスクアクセスの両方で動作しました。
 要するに、I/Oを直叩きするソフトはまずいようですが、BIOSやDOSのファンクションコールのようなソフトウェアによる仮想化の行われている状態でのハードウェアアクセスは大丈夫なようです。
 となると、DCOPYは動くのかな?私はテストする気はありませんが。

クロス開発環境

 クロス開発環境に使われるソフトについては、CP/MエミュレータZ_EMとCPM.EXEの両方が動作しました。
 DOS汎用で動作する開発ツールは、この分で行くと、大概動作すると思われるので、心配はいらないと思われます。

MEGA-SCSIとWindows 2000マシンでSCSI機器を共有する

 MEGA-SCSI & SFORMで似非ASPIフォーマットした540M MOをWindows 2000マシンで使うとどうなるでしょうか?
 Windows 2000は、MOの電源を入れて、Windows 98(以下98)でフォーマットしたMOを入れてインストールを行いました。
 その結果、Windows 2000では、MEGA-SCSI & SFORMで似非ASPIフォーマットした540M MOを起動時に挿入しても、先頭のパーティションのみ認識されてドライブ名が割り振られるという結果になりました。
 Windows 2000は、98と異なり、起動時にMOの電源を入れていても、入れてなくても、ディスクのパーティション数が異なってもインストール時のドライブ構成で固定されているので、このような結果になったと思われます。
 ということは、インストール時にMEGA-SCSI & SFORMで似非ASPIフォーマットしたディスクを電源の入ったMOに挿入していれば98同様にディスクのパーティション数だけドライブができて、全てのパーティションにアクセスできるのかもしれません。(未確認)

考察

 この結果から見ると、ハードウェアに密接に依存するエミュレータ以外については、Windows2000でも大きな問題は無いようです。
 エミュレータについては、Windows上で動作するものについては、問題無いようですが、従来主力であったDOS版のエミュレータは、動作しないか、もしくは能力を発揮できないので、今後Windows2000及び、この後継OSが主力となることを考えると、Windows版のエミュレータの充実が待たれる所です。

 MEGA-SCSI接続のドライブについては、運用面でカバーする必要が生じるでしょう。

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